慶應通信学習記録ー経済学部普通課程69期秋ー

慶應義塾大学経済学部通信課程に69期秋入学しました。(普通課程)

履修計画の立て方ご提案(総合教育科目編)

先のエントリに引き続き、総合教育科目の履修計画の立て方ご提案です。
あくまでも個人の雑感ですから、ご参考までということで…

【総合教育科目の卒業要件】

個人的に、慶應通信の単位要件の中で一番ややこしいと思っているのが、総合教育科目の卒業要件です。かいつまむと…
・全部で40単位が必要。
→正式には、必修外国語を含む48単位ですが、必修外国語8単位はここでは無視します。
・3分野科目(人文・社会・自然)で32単位以上。うち、テキストは24単位以上。スクは12単位まで。
→スクは「まで」となっている点に注意。
・3分野科目は、各分野ごとに2科目6単位以上必要。
・選択外国語、保健体育科目はそれぞれ4単位まで。

総合教育科目において、中心を占めるのはやはり3分野科目。これを中心に履修計画を組み立てていくことになります。選択外国語はご自身の興味で修得してその分3分野を減らせばOKですし、逆に保健体育科目は「3分野科目だけでは単位が足りないときに使う」と考えればOKです。

それでは、3分野科目の履修計画の立て方を考えてみます。

【人文科学分野の履修計画】

人文科学分野で注意すべきなのは、歴史科目。もしかすると、「私、歴史が超得意なのよね~。3つ取ればOKじゃん?」と思っている方がいれば、残念ながら間違いです…

なぜNGか?それは、「2科目6単位」の制限を充足しないため。
歴史と自然科学分野の数学は、それぞれ「歴史(○○)」「数学(○○)」となっていますが、これらは先述の科目のカウントにおいては、それぞれ「1科目」とみなされるのです。
つまり、歴史3つを全部取ったとすると、「1科目6単位」という結果になり、科目数が足りないという結果になります。

したがって、論理学・哲学・文学の中からテキストで習得するか、歴史以外のスクーリングを受講しなければなりません。
ただし、スクーリングは通常2単位です。それに対し、論理学・哲学・文学はそれぞれ4単位ということを踏まえて、計画を立てる必要があります。
また、哲学・文学が2年目配本ということにも注意が必要です。

【社会科学分野の履修計画】

3分野科目の中で、単位積み上げへの貢献という意味で最も使えるのが社会科学分野。
なんたって、テキスト4科目が全部4単位!
ということで、ここは取れるだけ取ってしまいましょうというシンプルな結論ですw

【自然科学分野の履修計画】

ここが一番ややこしいかも…

はじめに、経済学部かどうかで様相が変わります。
経済学部の場合は、「統計学をずテキストで履修する必要がある」という必修が存在します。ということで、統計学は必ず受けることになりますから、あと1科目をどうしよう?と考えれば良いわけです。

一方、文学部・法学部の方は2科目選ばないといけないわけですが、この両学部でも統計学を取るべきと考えられるケースがあります。
例えば、文学部で「心理学」を学びたいと考えておられる方は、統計学の知識が必要と、大学から示されています。
また、法学部でも政治理論をテーマにした場合、計量分析の手法を用いることがありますので、統計学を履修しておいた方がよいケースも考えられます。
その他の方についても、統計学は非常に役に立つ科目であり、4単位科目であることを考えると、履修を検討されることをオススメします。

仮に統計学を履修したとして、残り1科目。
理科系4科目か数学か。多くの方が理科系科目を選択することが多いので、理科系4科目の履修について考えてみましょう。

【理科系3科目履修の注意点】

理科系4科目のうち、地学を除く3科目は、一見すると6単位が取得可能に見えます。
ここで、「なんてオトク!」と考えると、とんでもない罠にはまりますので、注意が必要です。これらの科目の履修はなかなか険しい道なのです。
物理学・生物学・化学の3科目については、実は以下のような履修上の注意点があります。

・テキスト4単位と実験スク2単位、両方の取得が必須
テキストのみ、実験スクのみでは卒業所要単位にはなりません。片方しか取れていなければ、卒業要件上は「ゼロ単位」となります。
・実験スクは、夏スクの1期・2期(日吉開講)のみしか開講なし
→ 三田で行われる3期では開講されません(設備の問題)。ゆえに、「3期しか通えない」という事情がある方は、絶対に取れない科目となります。
・実験スクはAとB両方の履修が必要。ただし、同一期間内でA・B両方を履修することはできない。
→ つまり、同一年度内で実験スクを完了しようとすると、必然的に「1期・2期両方のスクに参加できなければならない」ということになります。じゃあ、2期間行けばいいかというと…
・実験スクは定員制のため、履修抽選がある。
→ 抽選に落ちると当然履修できません。特に、物理・化学は1クラスしかありません。
さらに…
・科目試験は、全てのレポートを提出し、実験スクーリングの単位を修得しなければ受験資格が得られない。
→ これには例外措置があり、「夏スクで実験A・B両方を受講した場合は、当年の10月試験に限り、履修見込みとして受験可能。」という制度が設けられています。しかし、もし実験スクで不合格であった場合は、10月の試験に合格していたとしても無効。翌年の実験スクを受講し、再度科目試験を受験する必要があります。

ということで、1年で履修を完了させようとした場合、「夏スクに2週間通うことができ、抽選に当選し、スクの単位も取得し、3回のレポートに合格して、科目試験にも合格する」というハードルを全てクリアしなければならないのです。

ここまで書くと、全くメリットが無いように思えますが、そこはそうでもなく、
・講義内容が充実していて楽しい(らしい)
・実験スクの単位(2単位)は、総合教育科目のスク上限12単位には含まれない
という、メリットもあります。

ですので、夏スクに複数期間通える方や、長期的な学習を前提としておられる方は、履修を大いに検討すべきと思います。
一方、夏スクは1期間しか通えない、最短卒業を目指したい、クジ運に自信がないといった方は、いったんは地学を履修することにして、後年に余裕ができた段階で生涯学習的に履修されてはいかがでしょうか?

【オススメ履修計画…】

ここまで、3分野科目の履修上の注意点について長々と書き連ねてきましたが、じゃあオススメの履修計画はというと…

これはご自分で考えてくださいww!

というのも、慶應通信での学習を進めていくと、様々な履修上の注意が発生し、かつそれらをクリアするための計画を自分で立てていかなければなりません。
とは言え、正直、塾生ガイドの記載がわかりにくく、混乱しがちなのも事実。

ということで、自分がこれまでに学んできた履修上の注意についてまとめさせていただきました。
履修計画に迷われている方のご参考になれば幸いです。

ちなみに専門科目編ですが、これはもう自身の学びたい内容や卒論テーマにも関わってきますので、自分自身での選択しかありません。
一つ言えるとするならば、とにかく「必修・選択必修は早めに取る!」の一点です。
英語や必修科目が終わらずに、何年も在学せざるを得ない人というのは非常に多くおられます。また、学生生活の後半になれば卒論活動も始まるわけで、その時点で必修がたっぷり残っているとなると、卒論と必修科目の勉強の両立という非常に負荷の高い状態が生まれてしまいます。
ですので、できる限り必修科目を前倒して履修することが望ましいです。

 

以上、ご参考になりましたでしょうか?

なお、記述にあたっては塾生ガイドを参考にしておりますが、記述誤りや誤解があるかもしれませんので、念のため、塾生ガイドを再度読み直していただきますようお願い致します。

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